過去~十年前の儀式~

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「てめぇ……絶対見てたろ……」 「もちろん! 門の側でね! いやぁ見ごたえあったね!」 清々しいほどの笑顔で言って来やがったよ。 ムカつきを通り越して呆れだな…。 つーか混ざれよ! 三対多って何だよ! 数が多い方が勝つに決まってるだろ! 多勢に無勢って言ったやつ誰だ! ぴったしじゃねぇか! 俺言ってること支離滅裂だし! 事実勝っちゃったし! 「まぁ雷帝さんもいたし、勝ったからいいだろ?」 「確かにそうだけど…」 「戦いたくなかっただけだから任せたんだけどね♪」 「先生ぇ~こいつのねじまがった心叩き直してくれぇ~」 「誰に言ってんの?」 「…………」 「それにしても君達が蛇を倒して、僕は何もしなくて万々歳さ。 まぁ君はぜんぜん活躍しなかったし、残念過ぎたろうけど、僕的にはそれも面白かったよ♪」 何こいつ…性格悪いとか腹黒いとかの言葉はこいつのためにある気がする。 「僕が腹黒いなんて昔からじゃないか♪」 心読むなぁーーー!!! 「それも昔からだよ♪」 だ か ら 「無駄だって」 ……会話になってねぇか? 「なってるね」 もうやだこいつ。 「そういえば彼女とのデートはいいの?」 「あ……」 やべぇ…どうしよ…。 そういやこいつらの前に一回来たな。 すぐ走り去ったけど。 「彼女、門の側にいるよ。 祭りはちょうど最骨頂を見せてるからまた一緒に行ったらどう? 君の脱臭とか掃除も終わったし、ここの修復とかは任せて、さ。」 意外と気の利くいいやつだったりする。 「いいもの見せてくれたしね♪」 ……前言撤回。 とはいえ俺は終始にやついていたこいつに軽く礼を言うと、門へと歩き出した。
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