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青年──リッジ=ファイルはふぅ……と一息つくと、長剣の腹で自分の肩を叩いてた。
そして今までとは大違いの冷たく淀んだ目でボンドを見つめる。
「全く……ムカつくほどよく調べてあるね」
「合っていましたか……聞いた話をそのまま伝えただけですが……では二つ名の由来は躊躇いなく持ち前の弓とサバイバルナイフで敵をめったざしにすることからというのも本当ですか?」
「ねぇ……」
「何ですか?」
「そんなに僕を怒らせてさ……覚悟はできてるんだよね」
いつの間にかリッジの手に収められていた弓が矢を備えボンドを狙っていた。
リクとは違い狩人が使うような弓で、矢は闇属性の魔力で作られている。
長剣は姿を変え、真っ黒なサバイバルナイフとなっていた。
だがボンドはそれを見ても、不敵な笑みを浮かべいる。
「忘れたんですか?
ここはあなたの得意とする自然の中ではありませんし、そんな足手まといまでいるんですよ」
リッジの後ろの巫女を指差す。
その本人はまだどうしていいかわからないといった様子だ。
リッジはそれを一瞥すると、ただ一言「ああそう」とだけ答えた。
そして続ける。
「関係ないね。
お前こそ忘れたのかよ。
僕は〝冷酷なる狩人〟だ。
ただお前を殺す」
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