探究の丹求者

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「……悪いな、俺の仲間は最初から柿崎だけだ」  榊原の口から肯定の答えが放たれた。それは龍崎の心を切り裂き、打ち砕く。思わず涙が溢れ出た龍崎を、相変わらずの無表情で見る榊原は抑揚のない声で淡々と続ける。 「俺は《榊原神》の伝説を追う為にお前を利用したまでだ。 まぁ、まさか本当に石自体を創りあげるとは思わなかったが。 ……じゃあな、あばよ」  榊原は龍崎の心にとどめを刺すと、人ひとり入れる程の大きさになった円の中に消えた。放心して見つめるだけの龍崎に、柿崎が別れを告げる。 「じゃあ、さようなら」  涙を流し、歪んだ空間を榊原の消えた先を見つめる龍崎の目前がふと揺らぐ。  そして次の瞬間、轟音と閃光が、柿崎の生み出した雷鳴が地下室の全てを飲み込んだ──
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