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『ねえ…まだ、寝てるの?…早く起きないと、遅刻するよ!』
女性の声が、部屋に鳴り響いた。
「んっ…」
石井望(いしい・のぞむ)は…
大学を出て、食品会社に就職し…
三年程、経っていた。
童顔で背が高く、真面目な性格で…
会社でも、同期より早く主任のポストを与えられていた。
『朝ご飯、用意しておいたから…食べて行ってね!…私、先に行くから!…鍵、確認してよ?』
「わかった!…早く行った方がいいよ…遅刻しちゃうから…」
『じゃあ、後…よろしく!…ガシャン!!』
マンションの扉が閉まる音がした…
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