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―ある日、不良天使ミカエルが仕事をサボって樹の上で煙草を吸っていると、何処からか羽音がしてきた。
かまわず、煙草を吸い続けるミカエル。
…樹の下から視線を感じる。
少し、間を置き、視線の主が声をかけてきた。
「あの~…、
そこの煙草を吸ってる天使さん?
仕事は、どうしたのですか?
今の時間帯だと、皆さん、仕事をなさっていると思うのですが…」
(…あぁ~、ウゼェ💨)
樹の下を見ると、天使の俺に指図したのは、なんと、あの悪名高き悪魔だった。
「黙れっ!!
…クソ餓鬼が。
俺は、別に働かなくて良いんだよ。
テメェらみたいに、汚名きせられてねぇからな!
…フンッ!
分かったら、とっとと失せやがれ!!」
人間界では、まだ聞いた事も無い言葉に、真面目悪魔ラファエルは、少し戸惑った。
何の反応も返ってこない事に違和感を覚え、天使ミカエルは、もう一度樹の下を見てみた。
悪魔ラファエルはというと、何だか、もの凄く考え込んでいました。
「オイッ!
どうしたんだよ!?」
天使ミカエルが声をかけると、悪魔ラファエルは、少し涙目になりながら顔を上げ、ミカエルに疑問を投げかけた。
「どうして、そんなに悪く言われるの?
…私達、なにもしてないのに」
さすがに、そんな事を聞かれると思っていなかった天使ミカエルは、面喰らって思わず笑ってしまった。
「…プッ」
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