†邂逅†

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  「んで…追っかけられてた理由は分かったけどさ、どーすんだ、これ?」 「…………どうしよう?」 お礼と云う名目で 押し付けられてしまった 盗品らしき髪留め。 本来ならカイもオニキスも それなりに 価値があると分かれば 質に入れたり等をして 換金するのだが、 「追っかけられてた時点で“曰く付き”だよね…」 困った表情で 髪留めを見詰めるオニキス。 「捨てっか?」 「勿体ないよ」 「おーい…」 カイの一番、無難な提案に 思ったままを 口に出してしまったオニキスは、 「あッ!!ね、…誰かに挙げるとか、どお?」 「はぁ…?なんでだよ?」 “曰く付き”の為に 換金できないと諦めた筈の それを“無償の換金”とも 言える事で処分しようとする オニキスの提案にカイは呆れる。  
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