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「カッツェクラッセ」時代にもあと一歩のところで逃げられてしまい、たどり着く事ができなかったのだ。
『こちら警務石田・・・最悪です。"噛ませ犬"まで現れました』
"噛ませ犬"とは川流が用意した「アルファベット・スリー」へのペナルティ執行人で、これまでで「アルファベットスリー」のメンバーである輪戸電子(わのへ でんこ)が餌食になっているのを確認している。
リンドルと合流した英雄はホームに入った通果をすでにホームにいるロウラとキャリパと共に"任意同行"という形で保護する事にした。
「・・・石田、多田、足止めを頼む」
『了解!』『了解!』
「我々は茶練を任意同行でしょっ引く。それと同時に保護する・・・」
ホームに入ったところで時刻表の前で通果をロウラとキャリパが引き止めた。
「・・・な、何ですか?・・・一体・・・?」
「ヨハン・リッター社です。すいませんが、一時的にあなたを保護いたします」
背後から英雄が身分証を見せながら、声をかけると通果は逃げようとしたが、すぐにリンドルが退路をふさいだ。
「ぐああああ・・・・こ、こちら・・・警務、多田・・・」
―やられたか・・・
危険を察した4人はすぐにプラットホームへ通果を連れ出し、東京方面へ向かうことにした。
「あの・・・私、自首します・・・」
通果はロウラに自首の旨を伝えた。
「うーん。オッケー!」
ロウラは軽く返答し、3人はその態度に呆れはしたものの、そのまま東京の本社へ向かう事にした。
『ヴヴーン』
英雄は携帯に届いたメールを見た。
「・・・今度は、トリプルショック・・・場所は、羽田だ」
「ということは・・・横浜チームの管轄ですね」
リンドルは英雄の携帯の画面を見て言った。
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