面倒くさい人たち

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「・・・よし。行くぞ」 通則を連れて整司は蒸美の前に立とうとした。 「・・・座標、x=17972,y=35874,z=78027。x軸誤差は1から3、y軸誤差は3から5、z軸誤差、なし・・・我、ソルの火球を放つ!」 二十加は蒸美が歩いている先へ火の玉を飛ばした。火の玉はまっすぐに通行人を避け、蒸美が向かう先へ飛んでいく。 ―・・・マジかよ!! 整司はすっと上を向くとすでに波美が弓を構え、矢を射た。 『ドン』 波美は火の玉を撃ち落した瞬間、蒸美は後ろを振り返り、間髪入れずに整司が出ようとした。 「座標、x=17987,y=356798,z=78026。x軸誤差は6から9、y軸誤差は1から9、z軸誤差は1から7。我、3つの光の矢を放つ!」 今度は道華が矢を放ち、それぞれが別の方向から蒸美を目掛けて落ちてきた。 「・・・うわっ!アカン!」 とっさに蒸美は魔札―エアシールドで防ぐと、すぐに逃げた。 「うわ!逃げた!」 整司と通則はすぐに追ったが、全速力で保安検査場へ向かったらしく、見失っていた。 「・・・それより!」 通則は後ろに振り返って二十加と道華がいたであろう方向を見たが、誰もいなかった。 「・・・そうですか・・・わかりました」 整司は波美と連絡を取り、通則のほうを向いて首を横に振った。
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