ガラスの城

11/26
前へ
/26ページ
次へ
その頃、 少女と人魚は『鏡の道』を進んでいました。 「つぎは7番目、ここは3番目」などと、 一見デタラメに思えるような道順で進んでいました。 『鏡』は2人が通り抜けると、 すぐに人魚の手元に戻って来ていたので、 何度でも通り抜けることが出来ました。 しばらくして少女と人魚は湖の底に飛び出し、 人魚はすぐに少女に飴を渡して、 『忘れ物しちゃったの。ちょっと待っててね。』と、 宝箱のような箱をひっくり返して、 潜り込んで何かを探しはじめました。 少女はまた辺りを観てまわり、待っていました。 『あったあった。』と、 人魚は巾着袋に何かを入れて、持ってきました。 そして龍神に 『パパ、しばらく帰らないけど心配しないでね。 あと、小さい珠、借りてくね。』と告げ、 少女と共に湖の底にある 『鏡』に飛び込みました。 そして岸にあがると、 前とは違う場所にいることに気づきました。 人魚は「ここは湖の真ん中にある浮島なの。 ここなら『邪悪』からみえないから少し休もうね。」 と少女に説明しました。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加