ガラスの城

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いつの間にか少女は眠ってしまい、 目を覚ますと、 たくさんの果物の山があり、 人魚が微笑んでいました。 「これだけあれば足りる?」と人魚。 少女は「充分すぎるくらい。」と微笑み、 ふたりで、黙々と食べました。 そして「まだまだ太陽が大きいね。」 と、ふりそそぐ陽射しに、 また、うとうとと眠ってしまいました。 今度は人魚も一緒に眠ってしまいました。 ふたりの寝姿は人形のようでした。 夢の中でも、ふたりは一緒にいました。 湖を泳ぐ夢、空を飛ぶ夢、 森の奥を探索する夢など、 様々な夢をみました。 ふたり手を繋ぐと、 お互いの悲しみ、哀しさ、まだみえてこない希望、 などなど、 『解りあえる』 そんな夢をみました。
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