36人が本棚に入れています
本棚に追加
少女は湖に自分の姿を映してみました。
何故か、青緑色の髪に青緑色の瞳の、
顔は自分と同じで・・・
しばらく見つめていると、
湖の中から飛び出してきました。
青緑色の鱗の人魚でした。
「きれい」と言うと人魚は
「ありがとう。待ってたのよ。」と人魚。
岸辺に並んで腰掛けて、しばらく無言でいました。
そのうち少女が「どうして待っていたの?
どうして私を知っているの?
何処かで会った事がある?」
と、人魚に尋ねました。
人魚は「いつも視ていた。
でも、いつかここに来るって解ってたから、
ずっと待ってた。
子供の頃に夢の中で出会ったの。
その時にあなたの未来が観えていた。」
「これから先もみえるの?」
ちょっだけ不安になった少女が尋ねると、
人魚は、
ここから先は、ふたり、
ずっと一緒にいるから、視ることはできないの。
でも困った事があったら助けるわ。
お互いに。」
「ガラスの城には戻れるかしら?」
『鏡』の道を辿って行けば、そんなにかからない。
でも、
『鏡』の道は『邪悪』が見張っているから気を付けないと。
とりあえず家においでよ。」と、人魚。
「まさか湖のなかに?
どうやったら行けるの?」
最初のコメントを投稿しよう!