ガラスの城

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少女が編んだのは普通の夢。 人魚が編んだのは曼陀羅とか守護神とか。 そして両方を混ぜ合わせて繋いで、 一枚の着物を作りました。 後の半分は、 少女は同じく綺麗な、でも、儚い夢。 人魚が編んだのは、先のとは違うもの。 また、それも、両方を混ぜ合わせて繋いで、 もう一枚の着物を作りました。 帯は、それぞれが持っているリボンで代用しました。 少女のリボンに、人魚は、 やはり、念をこめて渡しました。 もちろん、自分のリボンにも。 「これは『邪悪』から護ってくれるの?」と、 少女が人魚に尋ねました。
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