1-1 夜のコンビニと少女

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 さっきまで夜中にいたときにそんなことは思わなかったのに、全体のシルエットがわかるとその少女は幼い印象であった。 「僕のこと知ってるのにごめん。僕は久石さんのこと気づかなかった」 「……あたしは学校だと物静かに過ごしてるから」  朋奈は小指で頬をかいて困ったような顔をする。 「そうなんだ。僕も学校だと騒がしく過ごすほうじゃないからね。お互い目立たないと気づかないよ」  そう言ったところで、そんな准のことを朋奈は覚えていたことに気づく。  同じクラスメイトというだけで親しくしたことないのに、彼女から自分に声をかけてくれたことには嬉しかった。  さらに朋奈からまた意外な言葉で歩み寄られる。 「あの、よかったら少しでもお話に付き合ってくれませんか?あたし、夜はいつも暇してるんです」  准はどくん、と胸が弾んだのを感じた。 __高校生にもなったら楽しむ夜を過ごしたい。  准は同い年のクラスメイトの女子から、初めてそんな夜に誘われようとしていた。
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