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今、世界にはふたつの大きな組織がある。
一つは元々ニュード研究を行っていた組織【Global Resource Federation(国際資源連合)】。
一般的にはGRFと呼ばれる組織。
もう一つは【Environments Union against Space Threat(宇宙的脅威に対する環境保護機構)】
一般的にEUST。
エイオース爆発事故の際に、GRFが隠していたニュードの生物への有害性が発覚。
それに不信感を抱いた人たちが立ち上げたのがEUST。
つまり、反GRFといった組織だ。
そして、その二組織に傭兵……所謂ボーダーを派遣するのが斡旋会社マグメル。
ボーダーはマグメルに登録することでGRF、およびEUSTに派遣されて戦争を行うことになる。
GRFとかEUSTとか別にどうでもいいわ。
ただ、戦闘領域での不利な陣営はかんべんな。
「……とまぁ、設定は公式を見てくれ。正直あってないようなもんだ」
「お前は何を言ってんだ?」
傭兵斡旋会社マグメル。
その待合所でいろんな世界観やらを思い出してると声をかけられた。
声を辿ればロングヘアーの……まぁ、イケメンと言えなくもない男が呆れ顔でオレを見ていた。
ま、オレの方がイケメンだがね!
「優しいオレ様が丁寧に設定を説明してやってるところだろう」
「お前は優しくないし、最後の締めの言葉を聞く限りテキトーに説明しただろ?」
「なにを言う! わかりやすく公式HPを見てくれって伝えたんだよ!!」
「完全に説明を投げてるじゃないか」
大きくため息をついて男……フィフスはオレの隣に座る。
「おいおい、オレはヤローといちゃつく趣味はねぇぞ」
「オレもないから安心しろ、バカ」
「バカって言った方がバカなんだぞ! 知らねぇのか!」
「……はぁ」
「うわ……コイツ、露骨にため息吐きやがった」
「下らん話しはいい。お前にひとつだけ言いたいことがある」
「わりぃ、オレはもう心に決めた人が……」
「もう黙ってくれないか」
「ノリわるー。ちょっとイケメンだからって調子のってんじゃないですかー」
――――ゴッ!(左ストレート)
「黙れ」
「はい……」
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