――魔剣士奮闘記――

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「お前、この前の市街地戦でのK/Dを覚えてるか?」 K/DとはKILL/DEADの略。 つまり、何人倒した/何回死んだってことだ。 「……なんのことやら」 「教えてやろうか。3/14だ」 「三機も撃破したんだな。オレすげー!」 「このバカがっ!!!!」 ――――ドスッ!(左ブロー) 「なに14回も堕ちてんのっ!? 作戦時間は10分だぞ! 1分間に1回堕ちても足らないんだぞ!!」 「すみません……」 「お前となぜか毎度同じ陣営に配置されるオレの身にもなれよ! 空気じゃなくて地雷抱えてんだぞ!」 「言葉もございません」 「どんだけ凸ればお前のミスとK/D差を覆せるんだよ」 「一つ言おう! オレが幾ら死のうが勝敗にはほとんど……」 「テメーがリスポンしてる時間でどれだけのことができると思ってんだ! 合計140秒だぞ!」 「そうでございました……」 ブラストは耐久値がなくなると破壊 or 大破する。 が、ブラストの安全装置は素晴らしく、大破したとしてもボーダーは無傷で脱出できる。 この戦争でボーダーの死者はほとんどいない。 死ぬとすれば、帰還中にブラスト降りてプッチンされるくらいだ。 っと、話しが逸れたな。 とまぁ、そんな感じでボーダーは死なない。 なので、撃破されたとしても10秒程度で新しいブラストに乗り戦場に立つわけだ。 そして、この再出撃のことをリスポンと呼ぶ。 「お前は本当にボーダーやめてくれ。10:9どころか11:9で戦ってる気分だ。」 「あれ、オレが敵さんの陣営に含まれたっ!?」 「絶対にマグメルのオペレーターさんや、陣営の振り分け担当の人が苦労してるぞ」 「あぁ、そういえばオレが行く陣営には多額の謝礼を払ってるってフィオナさんが言ってたな」 「お前は本当にお荷物なんだな」 「酷い!!」
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