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――回想開始――
「お疲れ様でした。タケルくん」
「あ、フィオナさん。いやいやオレが居たから勝てたなんて思ってませんよ」
ふっ、モテる男は辛いぜ。
「えぇ、そんなバカなこと考えてたら殺してますよ」
「え……」
「今日もまた味方の足を引っ張ってましたね。単騎で突撃して即行死ぬわ、コア凸を逃して2割削らせるわ、味方が倒そうとしてる瀕死の敵をハイエナするわ」
「ちょ、え……?」
「なんでアナタみたいな人がボーダーランクAにいるんですか? Dに行ってくださいよ。むしろ個人演習を永遠と繰り返してくださいよ」
「えぇ……」
「味方のボーダーも私たちも大変なんですよ、アナタの扱いが。どう扱えば被害を最小に出来るのかってずっと考えるんですよ」
「戦闘に貢献じゃなくて、被害の方なのね」
「私は時間なのでもう行きますね。次の作戦の報酬は鉄屑の詰め合わせを10個用意しておきますよ」
「ちょっ! どれが当たってもハズレしかない!!」
――回想終了――
「正直すまんかった……生まれてきてごめんなさい……」
「うぉお、ビビった! いきなり地面に頭擦り付けて泣きだすな!」
「だって次の作戦の報酬が鉄屑……ニュード卵が欲しいのに絶対にあげないって……」
「ニュード卵って……まったくレアでもない素材だな。ま、まぁお前も苦労はしてるんだな」
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