9人が本棚に入れています
本棚に追加
「うぅ……」
「もう泣くなよ。どうしてお前は14回もやられたんだ? アドバイス出来るかも知れんから教えてくれ」
「オレが……」
「ん?」
「オレが魔剣士だっ!!」
――――ゴツッ!(拳骨)
「うるさい」
「はい……」
「つまり、ティアダウナーを持って、敵に斬りかかって、反撃で撃破されまくったと?」
「あのセリフだけでそこまで理解するとは……お前、ニュードタイプか!」
「普通なら10回も死ねないからな。それを超すとなるとそれしか思い浮かばん」
「敵を倒すことこそ剣の信念! そして、信念こそ敵を倒す剣!!」
「オレ、かっこいいとか思うなよブンブン丸」
「ブンブン丸じゃない! 魔剣士だ!」
「魔剣士なら14機倒すくらいの戦果を上げろ。お前はただ闇雲に振り回してるブンブン丸だ」
「うぅ、だって正面から正々堂々と剣で斬ったら、みんなして避けてから銃で蜂の巣にしてくんだぜ」
「銃器に正面から剣で挑むなよブンブン丸。それはやられて当然だわ」
「じゃあどうやって当てればいいのさ!!」
「剣は闇討ち用だ。物陰から相手が背中を向けている時に斬るんだ」
「そんなカッコ悪いこと出来るか!! ぜんぜんヒーローっぽくない!」
「お前は魔剣士を目指してるのか、ヒーロー目指してるのかハッキリしろ!!」
――――バキッ!!(右ストレート)
「すみません。魔剣士を目指してます……」
「なら剣を握るのは相手がこっちに気づいてない間。それ以外はちゃんと射撃を使え」
「射撃、なにそれ? おいしいの?」
「お前は本当にクズか?」
「ひでぇ!」
「ちなみに、さっきの戦闘で何回銃を握った?」
「えと、最初とリスポンの時だから……15回か?」
「お前は本当に要らないな。剣を握ったら死ぬまで持ち替えないってどんだけだっ!」
「オレが魔剣……ぶっ!!(喧嘩キック)」
「悪いことは言わん。次の戦闘は味方の為にも剣を握るな」
「ボクは……ボクはねぇ……」
「本当に、お前はどうやってランクAまで来たんだ……」
最初のコメントを投稿しよう!