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「さーてっと、始めるか。...!?」
柄に手を当てたそのとき、何かの気配を感じた。
(何だ、この感じ...?)
キャーーー!!!!
突然、女の子の悲鳴が森の奥から聞こえた。
「大変だ!!助けないと!!」
レイドは、森の奥へと走っていった。
「アタシなんか食べても、まずいわよぉ...」
泣きそうな声で、明るい茶色の髪の、短い丈のスカートをはき、着物とローブを合わせたような服を着た少女は言った。少女といっても、歳は16、17くらいだ。少女に相対して、クマのようなガイスト《オウルベア》が立ちはだかっていた。
「なんで、あんな強暴なガイストが...?いや、そんなことより助けないと!」
レイドは、剣を抜き、草むらから出て、オウルベアに剣を向けた。
「オレが相手だ!!かかってこいっ!!」
息を荒くしながら、オウルベアが振り返った。今までのガイストとは別物だということを、レイドは肌で感じていた。そして、レイドは気圧されず、斬り込んでいく!
剣を横に薙ぎ払う!だが、攻撃は避けられてしまった。しかし、攻撃は終わらない!
「まだだ!!くらえっ、魔神剣!!」
剣圧が、オウルベアに襲い掛かる!
「グギュルアァァァ!!」
剣圧が直撃した!レイドは、間合いをつめた。
「受けてみろ!!奥義、魔神瞬連殺!!」
レイドの奥義が決まり、オウルベアは大きな音をたて、その場に倒れた。
「はぁ...はぁ...。なんとか、できた...ふぅ。」
一息つき、草むらに隠れていた少女のところへ行った。
「あの、大丈夫ですか?」
レイドは少女に問い掛けた。
「あ、あれを倒したの!?君、強いんだね...ブヘッ。」
ドスッ
少女はそう言って、倒れてしまった。
「ドワッ!?だ、大丈夫!?チョ、チョット!」
かろうじて、レイドが少女の体を受け止めた。少女の体は、羽のように軽く、簡単に受け止めることができた。
「スー...。」
眠っただけのようだった。
「とりあえず、家に連れてくしかないか...。」
そして、レイドは少女を抱え、海岸の村へと歩きだした。
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