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「うぅん...ここは...?」
ふかふかの気持ちの良さそうなベッドから起き上がり、森で助けた少女は言った。
「あ、具合はどう?」
レイドが言った。
「君は、さっきの...。助けてくれて、ホントにありがと。しかも、看病までしてもらっちゃって...。ごめんなさい...。」
少女は、頭を下げた。
「いいって、いいって。困ったときはお互い様だろ?あ、そういえばキミの名前聞いてなかったね?」
レイドは、少女の近くへ行き尋ねた。
「アタシは...んと...」
少女は、何か戸惑っていたようだが、すぐに答えた。
「セレス...セレス・ガガートよ。」
「セレスっていうんだ。よろしくな、セレス!」
セレスの頬が、少し赤くなった。しかし、レイドは気付かなかった。
「ヨロシクね!えっと...」
「僕は、レイド。レイド・ナインツっていうんだ。」
「!?」
レイドが言うと、なぜかセレスは驚いた顔をした。
「ナインツ...古しえの...」
セレスはつぶやいた。
「?...どうかした?」
「...エ?あ、あぁ!な、何でもない、何でもない!ヨロシクね!レイド!」
レイドが言うと、セレスは大きく首を振った。
「そう?オレ、キミのことじいちゃんに言ってくるね。」
そう言って、立ち上がりドアに向かおうとすると、セレスが呼び止めた。
「おじいさんがいるの?だったら、お礼を言わなきゃ。」
「わかった。じゃあ、ついてきて。」
レイドとセレスは、部屋を出た。
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