第1章~動き出す時間~

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「うぅん...ここは...?」 ふかふかの気持ちの良さそうなベッドから起き上がり、森で助けた少女は言った。 「あ、具合はどう?」 レイドが言った。 「君は、さっきの...。助けてくれて、ホントにありがと。しかも、看病までしてもらっちゃって...。ごめんなさい...。」 少女は、頭を下げた。 「いいって、いいって。困ったときはお互い様だろ?あ、そういえばキミの名前聞いてなかったね?」 レイドは、少女の近くへ行き尋ねた。 「アタシは...んと...」 少女は、何か戸惑っていたようだが、すぐに答えた。 「セレス...セレス・ガガートよ。」 「セレスっていうんだ。よろしくな、セレス!」 セレスの頬が、少し赤くなった。しかし、レイドは気付かなかった。 「ヨロシクね!えっと...」 「僕は、レイド。レイド・ナインツっていうんだ。」 「!?」 レイドが言うと、なぜかセレスは驚いた顔をした。 「ナインツ...古しえの...」 セレスはつぶやいた。 「?...どうかした?」 「...エ?あ、あぁ!な、何でもない、何でもない!ヨロシクね!レイド!」 レイドが言うと、セレスは大きく首を振った。 「そう?オレ、キミのことじいちゃんに言ってくるね。」 そう言って、立ち上がりドアに向かおうとすると、セレスが呼び止めた。 「おじいさんがいるの?だったら、お礼を言わなきゃ。」 「わかった。じゃあ、ついてきて。」 レイドとセレスは、部屋を出た。
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