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「じいちゃーん!!彼女、眼を覚ましたよー!!」
レイドは部屋に入るなり、大声で言った。
「そんな大声で言わなくても、わかっとわい。」
白い毛が少し混じった髭をいじりながら、老人とまではいかない中年の男性が言った。
「はじめまして、セレス・ガガートと申します。助けていただきホントにありがとうございました。」
セレスは、礼儀正しく礼をして言った。
「ワシは何もしとらんよ。名前はなんていうんだい?」
「セレス・ガガートっていいます。」
頭を上げ、セレスは言った。
「セ..レス・ガガートじゃと?」
マッドは驚愕の表情を浮かべた。
「ハイ...」
二人は何かを知ってるようだったが、レイドにはわからなかった。そのとき、
ドーーーン!!!
外から大きな爆発音が聞こえてきた。
「な、何だ!?」
「見つかってしまったか...。」
マッドはそう言い、壁に立て掛けてあった大剣を手にとり、ドアの方へ向かった。
「レイド!!その子を連れて、逃げろ!!」
「じいちゃんは!?」
心配そうにレイドが言う。
「ワシなら大丈夫だ!いいか、ここから西の街を目指せ...。そこにいる、ハディという者に会うんだ。いいな?」
諭すように言い、ドアを開けた。
「はぁぁぁぁ!!!」
マッドは、外にいたガイストを薙ぎ払った。
「さぁ、行くんだ!!」
「じいちゃん...くっ!!」
悔しい思いを押し殺し、レイドはセレスの手を引き、走った。
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