第2章~迫る魔の手と救いの手~

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「まかせろっ!」 と言って、レイドは魔術師へと攻撃を仕掛けた! 「いくぞ!連衝斬!!」 素早い連続斬りが、魔術師を襲った。成す術もなく、魔術師は倒れた。 「アタシを倒すなんて、一億万年早いのよ!」 「ほぅ、なかなかやるようだな。」 「誰だ!」 木の影から、軽装で筋肉質の巨体の男が現れた。背中には、巨大な剣を背負っている。 「っ!?」 明らかな力の差を、レイドとセレスは肌で感じ、動けば殺られると直感した。 「おいおい、さっきまでの威勢はどうした?抵抗しないなら、殺らせてもらうぞ!」 巨体の男は背中から大剣を取り出し、レイドへと降り懸かる! ギィィィィン!! 「しっかりするんだ!」 アルステッドが、斧で大剣を防いでいた。 「ぐっ...。」 圧されている!このままでは、殺られてしまう! 「包み込め!マインドミスト!」 巨体の男の周りに霧がたちこみ、一気に包みこまれた。 「みんな!今のうちに逃げましょう!」 そして、三人は走った。 「ここまで来れば、もう大丈夫だろう。」 アルステッドは、追っ手がいないか後ろを見ながら言った。 「あのぉ、アナタ誰ですか?」 セレスが尋ねた。 「あぁ、説明していなかったな。私の名は、アルステッド・カイラル、アルと呼んでくれ。賢者ヘディの命令で、お前たちを迎えに来た。」 「賢者!?ヘディさんって賢者だったんですか?」 驚き、レイドが聞き返す。 「彼は、魔術を世界に広めた第一人者だ。そして、《光の4戦士》の一人でもある。あとの三人は、戦神のマッド、慈愛のユウリィ、拳王のダンだ。」 「じ、じいちゃんも!?」 確かに、光の4戦士がいると言う話しは聞いたことがあるが、マッドがその一人だとレイドは知らなかった。 「あとは賢者に話しを聞いた方がいいだろう。」 そして、三人は目の前に見える、大きな建造物が立つ街へと歩き始めた。
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