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自宅のマンションに着き玄関を開けると三つ上の大学生の兄がリビングから身を乗り出し「おーおせぇよ」とひらひら手を振っているのが見える。 「希一の連絡が遅いんでしょっ」 「お兄様と呼べ。行くか」 「いや、ちょっと待って着替えるからっ」 「早くしろよ~」 ―――――― 着替えて希一の車に乗り込むとシートに身を沈めた 先輩から安く譲って貰ったという四駆の大きい車は、今時の大学生な希一によく似合っている
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