244人が本棚に入れています
本棚に追加
初めて真正面から彼を見たけど、グラサンで顔がよく分からない
「あ、ごめんこんなんつけてて…」
彼は慌ててキャップやグラサンを取り、同時に理伊に頭を下げた
露わになった淡い栗色の髪の毛がさらさらと下へ流れる
「ほんとにありがとう。助かった」
「いやいやそんなたいしたことしてないから…!」
慌ててそう言い、頭を上げた彼の顔を見て理伊は目を丸くした
(え――――……………)
淡い栗色の髪、横に大きい瞳、通った鼻筋に形の綺麗な唇
昼間見たあの子と全く一緒だった。
ただ一つ違うのは、今は格好や雰囲気からして男の子にしか見えないという事――――――
最初のコメントを投稿しよう!