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キーンコーンカーンコーン…
「……っ!!」
またやってしまった…。
授業も終わりに差し掛かると、どうしても気を抜いてしまう…そんな一瞬の隙を睡魔に襲われてしまうのだ。
号令が掛かり、ガタガタと音を立ててクラスメイト達が立ち上がる。先程まで見ていた夢に考えを巡らせていた俺は我に返ると慌てて席を立って礼をする。
「おーい、悠人。」
のんびりと声を掛けてきたのはクラスメイトの春樹だ。入学して間もなく席が近いのがきっかけで仲良くなった。
「どうしたぁ?」
ドサッと座りながらつられてのんびり返事をすると、春樹が自分の背後を指差しながら続けた。
「呼んでる。」
「え…?」
あくびをしかけた間抜けな顔で固まった。窓際の一番後ろという俺の特等席からは遠目ではっきり見えなかったが、見慣れない女生徒が教室の前扉から顔をひょっこり覗かせてこちらを伺っているようだった。
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