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「はいですにゃ~!」
だがニャー子は、学にとって予想外な展開が起こった。
ニャー子は、言われるままピョコっと耳としっぽをだしたのだ。
「ミミィィィ!しっぽぉぉぉ!」
これには、しこたま驚いた学。
めんたま飛び出るんじゃないかと言うほど口を大きくあけ叫びだす。
「だから、ニャー子はあの時の猫にゃっ!信じてくれたかにゃ?」
のほほんとした顔で、ニャー子が耳をピクッと動かし、学に猫アピールすると、学は、真顔で頭を抱えしゃがみ込んでしまった。
一体何が起きてんだ…、あの猫耳としっぽ…どうみても本物だぞ!
どうしちまったんだ…世界は…
学が頭を抱えながら、独り言を言うようにブツブツ言っていると電話中の学母が、五月蝿そうに受話器を押さえ叫ぶ。
「ちょっとぉ~学!、五月蝿いわよ!話なら部屋でしなさい!」
母親がニャー子を見たら、倒れると思った学は、慌ててニャー子の手を引っ張り、そのまま部屋にニャー子を連れ込むと襖を締め、息を切らせる。
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