嫉妬と涙と笑顔

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まってから30分たった。 いつまで待てばいいんだろ。 先生が優香のことを 抱き締めてないか・・・ もしかしたら キスしてしまったかも しれない。 だって優香は先生が 好きだから。 杉田くんのことも 好きなくせに・・・。 悪いことだけ 頭の中に出てきてしまう。 ガラッ 「あ・・・」 優香がでてきた。 「ちえいたの?!もしかして千葉先生まってた?!ごめん。」 「ううん。大丈夫!」 時間は6時を過ぎていた。 大丈夫なわけないのに。 一緒にいるのを 見てるのだってつらかった。 でもそんなの口に 出してなんて言えない。 「おー!ちえさーん!勉強か?」 千葉先生がでてきた。 「先生ありがとうございました!」 「おー!またこいよー!」 ズキッ また・・・こいよ・・・。 みんなの先生だから 当たり前か・・・ そーだよね。 みんなの・・・ 「壁田・・・?」 「へ?」 いつの間にか泣いていた。 頬までたれた涙が 廊下に落ちた。 「なんで・・・?」 泣いてなんかいたら 気持ちがバレちゃうよ・・・。 でも・・・ 止まんないよ。 「なんかあったのか?」 「いいえ!なんでもないです!」 先生がカバンのなかを あさりだした。 1つの飴を差し出した。 「あげるっ!」
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