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邂逅
「T-REXの骨は、東京博物館で今日から観覧が可能で……」
プチッ
リモコンでテレビの電源を消し、立ち上がる少年。
「れーん、
降りてらっしゃい」
下から聞こえる女性の声。
「……」
少年はボサボサの黒髪をワシャワシャと掻きながら階段で下に降りていく。
「なんだよお袋?」
「廉(れん)、母さん今から仕事だから。お金置いとくからお昼は適当にすませてね?」
「……あいつは?」
「父さんって言いなさい!何回言わせるのよ!」
「あいつが死ぬまで言ってやる。あんな奴親父じゃねーよ」
廉と呼ばれた少年は母を忌々しそうに睨み、金を財布に入れ、白のTシャツの上に黒のパーカーを羽織り玄関に向かう。
「ちょっと廉!話を……」
「する必要ないな」
そして家を出た。
「さて、飯どうするか……」
この少年は石神廉。今年、2111年で高校二年生になる。身長185㎝の長身に筋肉質な体型をしている。髪は先程言ったようにボサボサの黒髪で、顔は一重のたれ目をしている。加えて薄い唇に細い鼻筋が通った鼻をしている為、外見はかなり怖い。
そして、高校生二年生にして地区でも有名な札付きの不良だ。
しかし廉自体が絡む事は無く、大抵は長身に目つきの悪い廉に他の不良が絡むだけだった。
もちろん、犯罪をする訳でも無い。
「よし、あそこでいっか」
廉は信号を渡りファミレスに入った。
「!……いらっしゃいませ」
一気に廉に注目する他の客。
一度貼られた「不良」のレッテルはなかなか剥がせない。
廉は案内された席に座り、注文をした。
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