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再び魔法陣が光る。
「グワァア!」
「今度はなんだ!」
声のした方を見てみる
とセレーネの出てきた魔法陣から黒く大きなこの世界にはいるはずのない変な生物が出てきた。
「あれは、悪魔の手下のヌッラ!
まさかアイアムの作った魔法陣(トンネル)を通ってきたの!?
まずいよ、アイアムはまだ契約者を見つけていないっていうのに!」
「おい、どうしたんだよ」
焦るセレーネを見て俺もどうしていいかわからずおろおろとしてしまう。
「ねぇ、キミ、アイアムと契約する気ない? あ、だめだ、アイアムはフェーニチェからあの夢を見た者と契約しろ、って言われてるんだった」
夢、そう言われて俺はまたしても今朝見た夢を思い出してしまった。
「なぁ、お前の言う夢って……」
もしかしたら俺の見た夢のことじゃないのか?
「夢の詳細はアイアムにもちゃんと知らせられてないけど、ただ一つ、その人の名前は、ユメト、っていうんだよ」
分からなかった、なぜこの精霊が俺の名前を、そして俺の今朝の夢を知っているのか。
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