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ピピピッ、ピピピッ
今度は耳元でそんな音が聞こえる。
目を開けると、
そこは一五年間毎日のよ
うに見ている、自分の部屋だった。
「……………夢?」
夢にしてはやけにリアルだった。妙な胸騒ぎがしてならない。
時計を見ると、短針は六をさしている、遅刻するほどではないが少し急ぐように学校へと向かう準備をする。
「この俺がまさかオカルト的な夢を見るとはな……」
あまり人には聞かれたくない独り言をつぶやきながら家を出た。
今日が一学期の最終日ということもあるが、夢の記憶を早く忘れたいという気持ちがあるのかもしれない。
「夢、か……」
そう言えばここ最近は見てなかったような気がするな……。
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