プロローグ

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「ねぇ、レン。お話をして?眠れないの」 「はい、今宵はどんなお話にいたしましょう?」 寝付きの悪かった僕は 毎日のように ベッドの横で椅子に座り 寝付くまで一緒にいてくれる 少年に甘えていた。 僕の両親は資産家で 広い屋敷に僕を残して 海外で仕事をしている。 僕は生まれながら左目を漆黒、 右目をコバルトブルー。 皆は不吉な者として お婆様は災いを呼ぶからと 両親から離し 本邸から少し離れた別荘に 数人の執務係を置いて 生活させた。 それを不憫に思った父と母が 僕の8歳の時 歳の近い少年を僕の 世話係として雇ってくれた。 それが 2歳、年上のレンだった。
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