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「だからあんときはほんと焦ってたんだって」
亮の声だ。亮とは中学校からの付き合いで今はもう親友の域だ。髪の毛は若干茶髪の天然パーマで、目は小さいが鼻は高く、きりっとしている。体型は若干やせぎみで頼りなさそうだが、俺が悩んでいるときはいつも答えをだしてくれて信頼できる。
「亮くんってほんとドジだよね。だって普通何もないところで転ばないでしょ」
妹の一葉の声は女の中でも高め。ショートヘアーの普通の女の子って感じ。知り合いによく俺と似てると言われるが、正直認めたくない。
「あんま亮くんを馬鹿にしないであげなさい。可愛いそうでしょ。」
内の母さんは眼鏡をかけていて真っ黒な髪をしている。友人によく綺麗な母親だと言われるがそうわおもわない。いっつも口うるさい母さんだけど小さいころに父さんを亡くしても俺らにはいっさい弱音をはかないで、家事と仕事を両立している。尊敬できる母親だ。
あっとした顔で亮がこちらを見てきた。
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