8章

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朝まで美優を抱いていた。 最後は美優を気絶させてしまって、もう理性なんてまったくなくて俺の欲望のまま何度も抱いた。 甘ったるい声で俺を呼び、恥ずかそうに挙句美優がたまらなく愛しくて。 横で静かに寝息を立てている美優はゆっくり呼吸をし、丸くなって寝ていた。 昨日日焼けした後が痛々しくまだ赤くなっている。 それなのに赤い印を付けたくて首筋に吸い付くと体をビクッとさせて 「……ん」 と声を出しゆっくり目を開けた。 「れ……ん」 心地好い温もりから目が覚めると私を見ていた蓮と目が合って、咄嗟に布団を被る。 「せっかくいい眺めだったのに」 自分が全裸だと気付いて蓮から布団を引っ張ると、逆に引っ張られて 「美優またしたくなった?」 「もう私は無理」 だって今だって腰が重くて、立てるのかだって不安なのに。 「シャワー浴びてくる」 そう言ってベットから出て行った蓮はもちろん全裸で…… 服着てよ。 久しぶりのせいか下っ腹が微かに痛い。 しかも朝まで抱かれるなんて初めてで、私の体じゃないみたいに今でも蓮の感触が残っている。 「今何時だろう」 携帯を開いて見るとお昼を過ぎていた。床に無惨に落ちているバスローブを取ろうと手だけ伸ばすと 「痛っ」 こ、腰が…… 「何やってんの?」 「キャッ」 また布団に逆戻りして体を隠すと 「もしかして腰痛い?」 恥ずかしいよ。私また顔真っ赤だ。 「美優いやらしい」 「蓮が……蓮が朝まで……」 「俺が朝まで何?」 そのずるい顔が腹立つ。 「痛いなら痛いって言って」 お願いだからこんな明るい所で私を見ないで。 全裸のままお姫様抱っこなんていや。 穴があったら入りたい。 そのままバスルームに連れていかれ、蓮に洗われてしまいました。
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