10章

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「俺に脱がされたい?」 肩にある蓮の顔がくすぐったくて肩を縮ませると耳たぶを舌でなぞられる。今度はくすぐったいではなく体が蓮の舌に反応してしまい、 「アッ」 いきなりの行為に思わずいやらしい声が出てしまって恥ずかしさで顔を覆うと 「美優色っぽい」 もお、そんなこと言わないで余計恥ずかしい。 「キャッ」 「恥ずかしがってる暇ないよ」 蓮は素早く私のTシャツを脱がしブラの姿になっていた。咄嗟に胸を隠すと蓮の行動が止まらなく、ジーンズも脱がされ、あっという間に下着姿になってしまった。 「あとは自分で脱いでおいで」 そう言って蓮は浴室に入ってしまった。 人生初の異性とのお風呂。 同棲生活スタートから私の体は蓮に支配されそうです。 「美優こっちおいで」 ふてくされている私はバスタブの一番端っこで体育座りをしている。 私のうちとは大違いのこのバスタブは、とても広くてまだ数人入れそう。 そのお陰か蓮と密着しないで済んでいる。 「なんで離れてんの?」 それは蓮が私にちょっかい出してくるのが見え見えだから。 「そっち行っていい?」 「だめ」 だって蓮に触れられたら私……絶対拒否できない。 じっと蓮を見ていると拗ねているのかいじけているのか、そっぽを向いて私と目を合わせない。 「蓮」 「蓮ってば」 ほらやっぱり無視してる。俺知らないよって顔で見やしない。 私は真ん中まで近寄りもう一度名前を呼んだ。 「蓮」 「キャッ」 「隙ありすぎるって」 蓮の思惑通りなのか私は蓮の腕の中に捕まっていた。
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