17章

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さっき乾杯したシャンペンを口に含み美優の手を引っ張って後頭部を押さた。 突然のことで驚いたのか目を丸くして 「ど、どうしたの、ンッ」 美優の口の中へシャンパンをゆっくり流し込むと、目をギュッと瞑ってゴクンと音を立てて飲み込んだ。 シャンパンが喉を通り過ぎたと同時に美優の唇から離れると…… 顔を真っ赤にしてあたふたと目を泳がす美優にプッと笑ってしまった。 「もお」 と、頬を膨らませて恥ずかしそうに俯いて、それでもまだいじめ足りなくて 「今度は美優が飲ませて」 「わ、私が?」 「そう。早く」 「む、む、無理無理」 と手をパタパタ振って、更に頬を赤く染めた。 「あー喉渇いた」 わざとらしく急かせば諦めたのか 「わかった。私頑張ってみる」 拳を握って任せてなんてポーズして。 「頑張ってみるって何頑張るんだよ」 「うんと……シャンパンを……」 「はい、じゃあ飲ませて」 美優はコクンと頷いて真剣な表情でシャンパンを飲むと、俺の目の前に来てモゴモゴと何かしゃべってる。 「あー焦れったい」 我慢できなくなって美優の頬を両手で挟んで、唇を割って舌を侵入されば、簡単に美優の口は開いて生温いシャンパンが流れてきた。 俺はそのままキスを続けて美優の舌に絡めると、苦しくなってきたのか俺の服を強く掴んだ。 息継ぎしたいのか逃げようとするけど、まだ離したくない俺は美優をそのままソファへ押し倒した。
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