19章

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「これは美優一人の問題じゃないよね。どうしてそうやって一人で抱え込む?俺は誰よりも美優を守れる自信はある。だからもっと頼ってほしい」 「ごめ……んね。私怖かったの。妊娠したって言ったら……蓮が離れて行っちゃうんじゃないかって……」 「ほんと美優はバカだね」 蓮が私を抱き締める腕がギュッて強くなって…… 「病院行こう。今すぐ行こう」 「でも仕事が……」 「なんとかなる。俺が会社に連絡するから。今は美優の体の方が大事」 「蓮待って。病院まだやってないよ」 「あ、そっか。じゃあ、ベットで寝てたら?それとも……お腹……お腹冷やさないようにしないと」 蓮ってば、気が動転しているのかな。 私、病人じゃないのに。 「ふふっ」 「何?」 「だって慌てなくてもいいのに」 「赤ちゃんに何かあったら大変だから」 「急がなくても大丈夫。それに私、今は具合悪くないし、お腹痛くないんだから暖かくしなくてもいいの」 「なんかじっとしてらんない」 慌てたり、焦ったりしない蓮がこうやっている姿を見ると、蓮に知られてよかったと思った。 きっと知らないままだったらずっと私一人で悩んでた。 結局は一人で解決なんてできなくて、蓮に助けてもらってる。 これからもずっと蓮はこうやって、私に手を差し伸べてくれるんだね。 「美優」 「うん?」 「ここにいるのかな、俺達の赤ちゃん」 そう言った蓮は不器用そうに私のお腹を優しく撫る。 そんな蓮の姿に胸が熱くなり涙が込み上げてきた。
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