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「よし寝たな」
帰宅が遅くなったからもう寝てると思えば、美優はソファで寝ていて……いつものことだけど。
昼から具合が悪かったと聞いてすぐにベットに寝かせた。
熱もないし風邪の症状もない。
まさか……
俺が美優を抱こうとすれば、生理の時はだめと拒む。
それがここ何ヶ月か聞いてない。
もしかしたら美優は……妊娠しているのか。
ベットの時は付けるけど、風呂では付けてなかった。
そんな行為が何度もあったことを俺が一番知っている。
美優が妊娠。ありえることだ。
今すぐじゃなくても結婚は考えてた。
でも妊娠となればすぐにでも結婚したい。
俺と美優の子供か……
考えただけで顔が緩む。
もしそうなら嬉しい。
親父の顔を知らないで育った俺は家庭というものに憧れていて、それが現実になるのがどれだけ嬉しいことか。
順番が違うけど、美優が妊娠したなら俺は素直に嬉しくてたまらない。
でも美優は自分の体をわかっているのか。
鈍い美優でもさすがに気付くだろう。
でも妊娠じゃなかったら、どこか悪いのか。
明日、もう一度確認してやっぱり病院に連れて行こう。
寝ようと思ってベットに来たら、美優が小さく縮こまって寝ていた。
起こさないように前髪を上げて額を触ってみたけど、やっぱり熱はなさそうだ。
まだ子供みたいな美優が赤ちゃんを産むなんて信じられないな。
ぐっすり眠る美優の頭を撫でながらこれからのことを考えると自然に笑みが溢れていた。
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