21章

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「おやすみ」 そう言って二人でベットに入った。 目を瞑ってもいつものように深い眠りに辿り着けず…… 薄暗い部屋でカーテンの隙間から月の明かりが漏れていてそれを見ていた。 今日は疲れてるはずなのに胸の奥でモヤモヤした何かが突っ掛かっていて寝付けない。 蓮の腕の中で何度か寝返りをして体勢を変えてみても…… やっぱり目が冴えちゃってる。 隣の蓮はもう寝たのかなと思い、そっと起こさないように覗いてみると、 「そんなにヤリたい?」 と、いきなり蓮がにやけ顔で私の上に覆い被さってきて、びっくりした私は思わず 「キャッ」 と声を上げた。 「蓮はもう寝てるのかなって見ようとしただけだよ」 「美優は素直じゃないね」 そう言った蓮の指はすでに私のパジャマの下に潜り込んでいて。 「蓮、手が……」 「手?この手のこと?」 「蓮……だ……め……」 顎を掴まれ正面を向かされる。 「だめじゃないよね?」 整った顔立ちの蓮がゆっくりと目の前まで来て…… 鼻先が微かに触れるか触れないかという所で…… 私はギュッと目を瞑ると…… 唇から蓮の熱い熱が伝わり私は素直に受け入れると、蓮の舌が唇を割って入ってくる。 静穏な一室は水音だけが鳴り響いていた。
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