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「蓮……ちょっ……と待って」
今日の蓮は荒々しく私を抱く。
それはまるで何かを封印するかのように狂おしいほど私を求めた。
もう限界だと訴えても蓮は聞く耳を持たず何度も私を狂わせた。
私は汗ばむ蓮の頬に手を添えて、愛しそうに見つめれば蓮も同じ気持ちで見つめ返してくれる。
私で役に立つなら壊れるまで抱かれてもいい。
蓮の心がそれで落ち着くなら私は何度でも身を任せる。
目の前の蓮はすでにぼやけていて……
甘く囁く蓮の声さえも幻聴なのかわからないほど私の体は極限に達していた。
蓮の動きが速まると私は蓮の背中に爪を立て、自分の声なのかと疑うほど口から吐息が漏れ……
瞬く間に絶頂を迎えていた。
「はあ、はあ」
と呼吸が激しく乱れる中、同じ状況の蓮が
「ごめん」
と、申し訳なさそうに眉を寄せて謝った。
私はううんと首を横に振り満面な笑みで蓮の胸元に顔を埋めると、蓮が私の頭を優しく撫でてくれてそれが私に安らぎを与えて……
「私は大丈夫だから」
と、言うと蓮は私をきつく抱き締めた。
蓮の心臓の音が耳元でドキドキと聞こえて私はもっと聞きたくて耳を澄ませる。
「蓮……大好きだよ」
なぜか伝えたくて……
言ってしまった後に恥ずかしくて頬を赤く染めていると蓮が照れ臭そうに
「俺も美優が好き」
くすぐったくて温かくて蓮の言ってくれた言葉に胸がキュンとなって、もっともっと強く抱き締めてほしくて、私は蓮にしがみついていた。
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