25章

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あれ…… ここどこだっけ? 「あっ!」 私、部屋を片付けてて……そして読み掛けの雑誌を読んでたっけ……寝ちゃったんだ。 蓮もう仕事終わったのかな…… 「なんか足が重いんだけど……」 起きようと思った私は足の重みに気が付いた。 「うわっ」 なんで蓮が隣で寝てるの? あ……暖かいと思ったらコート掛けてくれてる。でも蓮には掛かってない。掛かっているのは私だけ。 私はそのコートを蓮に掛けた。 いつものように腕枕までしてくれてて。 私は起上がるのをやめて、隣に眠る蓮のきれいな顔立ちを眺めていた。 睫毛長いな。きっと私より長いよね。 見れば見るほど私にはもったいない人に思えてくる。 私は無意識に蓮の頬に触れていた。 意地悪で俺様でたまに我がままの所もあるけど、ほんとは優しくていつも私のことを大切にしてくれる。 今だってそう。コートを掛けてくれて腕枕もしてくれて…… 蓮の寝顔を見てるだけでも激しく胸が騒いでドキドキするの。 毎日が淡い恋をした中学生みたいに。 私は蓮には満たされてるけど蓮は満たされているのかな? たくさん幸せをもらってるけど私は蓮に幸せをあげてるのかな? 「なんで泣きそうな顔をしてるの?」 突然目を開けた蓮に驚いて、触れていた手を避けるとその手はすぐ捕まえられて…… 「どうしたの?」 ううんって言っても蓮には通用しない。
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