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「蓮……もう……」
息が続かなくて、蓮のシャツをきつく握ると唇がやっと離れて……
私は何度も息を整える。
妖艶に微笑む蓮はいつもながら余裕で片方だけ口元を上げて笑っている。
「もう降参?」
「う……ん」
「まだまだだね、美優は」
だって蓮にキスをされると自分の体じゃなくなって、うっとりして、ふわふわして、意識が遠退いていく。
ほら、さっきのキスでまだこんなに体が蓮を要求していてもっと満たされたいと体が騒いでいる。
「まだ足りない顔だけど?」
「そんなこと……ない」
隠してるつもりでも見抜かれてしまって……
恥ずかしさのあまり顔を伏せようとすれば、蓮の右手が私の顎を持ち、
「素直になったら?」
すべてを見透かしているようで見つめる蓮の目から避けようと視線を落とすと……
「俺はまだ足りない」
「ンッ」
意図も簡単に唇を奪われてしまい、逃げないように頭を押さえられて……
追い込む蓮に必死になって追い掛ける。
頭の中が靄が掛かったように朦朧としていて、静かな寝室に響く水音だけが聞こえてくる。
蓮の首に手を回した私は寄せては返す快楽の波に身をゆだねた……
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