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変に意識しすぎて、私だけがきっとこんなにドキドキしている。
余裕の笑みを浮かべている神堂部長がずるい。
「余裕なんですね」
「そう見える?」
「はい……」
ソファと背中の間に手を滑らせ、そっと私を起こし、神堂部長の横に座らせてくれた。
「ずっと好きだった」
「えっ?私のことですか?」
「そう」
「いつから……ですか?」
「美優の入社式の日から」
入社式?
「あ、会場を聞いた人」
事故で電車が止まってしまって、ギリギリに会場に入って……
その時、会場がどこにあるか聞いた人……神堂部長だったんだ。
「思い出した?」
「はい」
「俺はあの時、初めて一目惚れっていうのをした」
そんな間近で見つめないで。
心臓がさっきからキュンキュンして、騒がしい。
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