4章

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「俺も風呂入ってくる」 私がお風呂から上がると、ミネラルウォーターを渡され、入れ違いに神堂部長がお風呂に入って行った。 皮貼りのソファに腰掛けて、きれいに整理されたリビングを見渡していた。 神堂部長のパジャマは袖も裾もブカブカでウエストなんて押さえていないとずり落ちてしまうほどで。 でもそれが嫌だと思わないのは神堂部長のパジャマだから。 「ふう」 肺いっぱいに息を吸って、吐き出す。 気付けばすっかり酔いも冷めて、いつもの自分に戻っていた。 ドライヤー片手に神堂部長が出てきて、上半身裸の姿にうっとりしてしまう。 引き締まった体に長い腕、ちょうどよい筋肉。 「何?」 「い、いいえ」 神堂部長はフッと口角を上げソファに座ると 「ここに座って」 と、足を開いてソファを叩いた。 え、そこですか?
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