4章

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「俺眠たい」 「はい、あ、うん」 二人で横向きになって逞しい腕が私の腰に回される。 「あのさ」 「うん?」 蓮は申し訳なさそうに眉を寄せ、 「春樹と鈴木にはもうバレてると思うけど……会社では美優って呼べないから……」 言っている意味がわかった。 上司だもん、私と付き合ってるからといって、特別に扱うことはできない。 会社では上司と部下。 「私……わかってるよ」 「ごめん」 「今まで通り冷たくして下さい」 蓮の腕が強くなり、胸に押し付けられる。 居心地いい。 抱き締められている腕から温もりが伝わって気持ちが落ち着く。 目を閉じれば蓮の鼓動が子守唄のように聞こえて、私は深い眠りに落ちていった。
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