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「あの男は美優が思っている以上大切に思ってるよ。だからさ。笑ってなよ」
あ……
私、ずっと考え込んでて俯いたままで、笑ってなかった。
「ちょっと冷たい視線だっただけなのにね。それだけで落ち込んじゃった」
「フフッ、それだけ好きってことだよ。あ~もう見てられない」
「心配掛けてごめんね」
「美優には幸せになってほしいからさ」
「うん。ありがとう。あ、居酒屋のお金」
「あれね、松田さんが払ってくれたの」
あれ?何、その梨花の反応。
ほんのり赤くなっている頬は何?
「じゃあ、松田さんにお金払えばいい?」
「ううん。いいって言ってたよ」
なんか怪しいな。
「梨花、松田さんとなんかあった?」
あ、動きが止まってる。梨花わかりやすいよ。
「次は梨花の話聞かせてもらおうかな」
「やだ~もう」
やだと言いつつ嬉しそうだよ、梨花。
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