23658人が本棚に入れています
本棚に追加
顔を真っ赤にしたのは言うまでもなく、蓮はサラッと私に甘い囁きをするけど、それに自覚症状がなくて、心臓が強い私でも流石にいっぱいいっぱいで。
慣れるまでかなり時間がかかりそう。
「何飲む?」
今日はお酒はやめておこう。いつもこういう場所で蓮と出会う時、飲んで酔っ払ってるから。
「ウーロン茶で」
「今日は飲まないの?飲んでいいよ」
「蓮は飲まないの?私、運転できるので飲んで下さい」
「美優って運転免許証もってるの?」
蓮は手を止めて目を見開いた。
「はい」
「俺、まだ死にたくないから今日は飲まない」
「ひどい」
確かにペーパードライバーだけど……
「今度俺の車で練習しよう。美優が運転できるなら助かるし」
飲みたいの我慢させるのは申し訳ない。蓮が飲んだら私が運転すればいいもんね。
「ぶつけないように練習します」
「ぶつけたら俺泣くね」
蓮が笑っていて、初めてこんなに笑っているのを見たような気がする。
なんだかそれだけで嬉しい。
結局、二人共飲まなくて、2時間ぐらい居酒屋で過ごし、帰ろうと言われて居酒屋を出た。
最初のコメントを投稿しよう!