5章

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「美優。俺も一緒にいたい」 蓮の甘い言葉に涙腺は緩むばかりで、私だけではなく蓮も思ってくれたことに、嬉し涙を流した。 「着替え持っておいで」 着替え?不思議そうに私が首を傾けると、 「今日はうちに泊まらせる」 泊まりと聞いてバカな想像をして、顔が熱くなっているのが恥ずかしくなり、私は車を飛び出した。 車に乗ってから考え事をしているのか、美優は声を出さなかった。 たまに横目で美優を見れば、今にも泣きそうな顔で目尻を下げていた。 きっと、言いたいことがあるのに言えないでいるんだろ。 そう思って問い掛ければ、目にいっぱい涙を溜めて膝の上で力強く手を握りしめている。 なんで俺に遠慮してんだよ。 俺を縛れるのは美優の特権だろ。 会いたいと言えば会いに行く。 寂しいと言えば抱き締めてやる。 抱いてと言えば隅々まで愛してやる。 美優はもっと俺に甘えていんだよ。
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