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「美優。俺も一緒にいたい」
蓮の甘い言葉に涙腺は緩むばかりで、私だけではなく蓮も思ってくれたことに、嬉し涙を流した。
「着替え持っておいで」
着替え?不思議そうに私が首を傾けると、
「今日はうちに泊まらせる」
泊まりと聞いてバカな想像をして、顔が熱くなっているのが恥ずかしくなり、私は車を飛び出した。
車に乗ってから考え事をしているのか、美優は声を出さなかった。
たまに横目で美優を見れば、今にも泣きそうな顔で目尻を下げていた。
きっと、言いたいことがあるのに言えないでいるんだろ。
そう思って問い掛ければ、目にいっぱい涙を溜めて膝の上で力強く手を握りしめている。
なんで俺に遠慮してんだよ。
俺を縛れるのは美優の特権だろ。
会いたいと言えば会いに行く。
寂しいと言えば抱き締めてやる。
抱いてと言えば隅々まで愛してやる。
美優はもっと俺に甘えていんだよ。
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