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「……ん……」
美優の寝返りで目を覚ました。時計を見るとまだ6時。
おでこを触るとまだかなり熱い。
「会社は無理だな」
傍にいたいけど俺は大事な会議で休むことができない。でも午前中で終わるはずだから、早退して病院へ連れていこう。
着替えさせて自分の家に戻らせるのもだるいだろうから、おとなしく寝ててもらう。
「れ……ん……」
名前を呼ばれて美優を見ればまだ眠っていて、乱れていた髪の毛を耳に掛けた。
体がだるいのか眉を寄せて苦しい顔をしている。
頬に触れれば柔らかく顔を緩ませ、また、
「蓮……」
と愛しい声で美優は俺を呼んだ。
ゆっくり目を開けると私を黙って見つめている蓮がいて……
「あ、私……熱」
「まだ熱あるから、今日会社休み」
「私なら大丈夫……」
と体を起こしたけどフラッとなってしまって、枕に戻ってしまった。
「大丈夫じゃないだろ?」
「……」
いつもなら一晩寝れば熱なんて下がるのに。
「午前中の会議終わったら早退してくるから、午後から病院行こう」
「そんな早退だなんて私は大丈夫です」
「いいから美優はおとなしく寝てて」
「でも……」
「言うこときいて」
と、クシャっと笑って頭を撫でて、そのままリビングへと行ってしまった。
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