6章

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蓮がお粥を作ってくれて、食べれるようになったら食べてと言って、仕事に行ってしまった。 誰もいなくなった蓮の部屋。 ベッドからは心地好い蓮の残り香が私を癒してくれる。 「会議始まったかな」 蓮のことを考えているうちにウトウトしてきて、私は夢の中へ吸い込まれていった。 蓮は昼過ぎに帰って来て、もう大丈夫と言っているのに私の話なんて聞いてくれず、結局病院に連れていかれた。 そして夏風邪と診断されて、薬を貰って帰って来た。 帰宅したのは蓮のマンションではなく、自分のマンションで、今この散らかった部屋に、蓮がいる。 送ってもらうだけだったのに、入りたい、入らせてってかなり強引にしかも強制的に言われて…… 「ここずっと忙しくってそれで……」 見苦しいいい訳だ。 いつもこんなに散らかってないのに、一昨日からだらけてしまってこんな状態。 部屋に入った蓮は 「美優ってナマケモノ?」 心臓にグサッと穴が開きました。 あ……嫌われたと思ったら 「忙しかったんだよな」 って嫌味たっぷり言われて。 明日から絶対毎日掃除するんだと心に誓った。
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