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義之(てか、会話になってないし)
義之は、思わず小声でつぶやいた。
女の子はじっと瞬や義之の顔を見つめたまま、ぽかんとした表情を浮かべていた。
瞬「だ、大丈夫そうだな。もう下校時間過ぎてるから、早く、帰るんだぞ」
義之「そ、それじゃあ、俺たちはこれで」
そう言って、瞬と義之は立ち上がり、階段を上ろうとした瞬間―
――がしっ!
瞬・義之「「へ?」」
見てみると、瞬たちの腕が彼女の手に掴まれていた。
女子生徒「わわ!」
そして、なにか驚いている。わけがわからなかった。
義之(ってか、こっちが驚くわ!)
義之は小声で一人ツッコミをする。
瞬「えっと……なにか」
女子生徒「わたしが……わたしが見えてますか?」
義之「……へ?」
瞬「………」
最初の会話のキャッチボールで、いきなり大暴投がきて、義之は思わず、間抜けな声が出た。瞬は唖然としていた。
女子生徒「だから、あなたたちにわたしの姿が見えてますか?」
真剣な表情。
瞬(……義之、なんかこの子…危ない?)
義之(嫌な予感が当たったな。てか、瞬、お前、嫌な予感しなかったのか?)
瞬(いや、嫌な感じはしなかったからさ…)
瞬と義之がこそこそ話をしていると――
女子生徒「あの~、お2人は、何を話しているんですか?」
少女は不思議そうに聞いてきた。
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