―プロローグ―

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  実は京は 軽く情報屋をやっている。 でも、だからといって 教師が生徒に 金を巻き上げる様な マネはしない。 ただ、ちょっと 教師の仕事のお手伝いと いう軽いものだ。 人使いは荒いけど。 「で、どんな報酬が いいんだ?」 「フードの下を見せろ」 「絶対やだ」 「即答かよ」 「それ以外だったら 何でもいいぜ」 「何でも…? 何でもいいんだな?」 ニヤニヤと怪しい笑みを 浮かべて、顔を近づけてくる。 あれ~? 俺なんかヤバい事言った? 思わず後ずさると ふと京が離れた。 「これはいつかの為に 取っておこう」 「は?」 「十六夜のなんでも券、 確かに受け取ったぜ」 ここぞとばかりに そんな男らしい笑みを 見せられては 何も言えなくなってしまう。
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